『最近、臭い(におい)がわからない』
最近あなたの周りでこんな症状の人いませんか?
新型コロナウイルスの後遺症の一つとして嗅覚障害が現れることがある、というのは有名な話ですが、実は別の病気が潜んでいる可能性もあります。
実は、においがわからない嗅覚障害は認知症の超初期段階の症状として現れることもある、ということが最近わかってきたそうです!
うちの母(81歳)は2年ほど前に認知症と診断されましたが、今思えばもっともっと以前、10年ぐらい前から「においがよくわからない」という症状が出ていたんですよね・・・。
その時はまさか認知症とは思いもしませんでしたし、風邪かアレルギーか何かで鼻が鈍くなっているのかな?タバコも吸っているしなぁ・・・ぐらいで特に医者にかかったりせず放置してしまってました・・・。
今さらですが、もしあの時に早めに医師にかかっていたら直ぐ嗅覚も戻り、もしかしたら認知症の初期症状という診断も仰げれば早めの対処ができたかも・・・と後悔しております。
しかし、脳の嗅覚をつかさどる部分である「嗅神経」と「海馬」は、一度死滅してもトレーニングによって再生する見込みがあるそうです!
嗅覚が自然に回復するのを待ちきれなくなった彼は、耳鼻咽喉科の医師から勧められた嗅覚刺激療法を試すことにした。1日2回、バラ、レモン、ユーカリ、クローブの4種類のエッセンシャルオイル(精油)の匂いを10週間嗅ぎ続けた。
この嗅覚トレーニング(訓練)には、新たに形成された嗅細胞の活性化や生存、形成されるペースの促進、あるいは鼻と脳とのつながりの再構築といった効果が期待されている。いわば運動障害を改善させる理学療法の嗅覚版だ。10年ほど前から、かぜやインフルエンザなどのウイルス感染や脳の損傷、老化などで失われた嗅覚を回復させるために行われている(編注:日本では保険適用外。また、日本人向けの匂いの種類については現在、臨床研究が広く行われている)。
2022.6.1日本経済新聞より
それならばと、最近我が家でも今更ながら嗅覚改善トレーニングを始めました。
トレーニング次第でまだ嗅覚を取り戻せる可能性があるかもしれないのなら、やってみない手はありませんよね!
しかし、もし鼻が詰まっていたり耳鼻咽喉系統に異常がある場合は効果がありませんので、まずは医師を受診したうえで鼻に異常がないことをご確認のうえ、このトレーニングを実践してみてください。
同じ悩みをもつ人たちの参考になれば嬉しいです♪
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においがわからない嗅覚障害になると、何が困る?
においがわからなくなってしまうと、食べ物が美味しくなくなるだけでなく、生活上このような危険が生じてしまいます。
このように「たかがにおいがわからないだけ」と高をくくっていると生活のQOL低下に繋がり、大変危険です。
嗅覚の低下を感じたら、できるだけ早急に対処することが大切です。
嗅覚改善アロマトレーニング「嗅覚刺激法」のやり方
ドイツで始まったアロマオイルを使った嗅覚改善トレーニング方法『嗅覚刺激法』が、最近認知症の予防や症状の改善を試みるリハビリ方法として世界中で注目されています!
その方法は次の通りです。
まず、4種類の異なるアロマの香りを準備します。
(バラ・ユーカリ・レモン・クローヴなどのアロマオイルが望ましいが、他にもコーヒー・香水・石鹸・カレー粉・湿布薬などの知っている香りで、やや強めなものもOK)
①蓋を開けるか、コットンなどに浸して匂いをそれぞれ10秒~15秒ずつ嗅ぐ。
・「これは○○の匂い」と意識して吸い込むのが効果的です。
・長い時間嗅ぎすぎると、鼻がマヒしてわからなくなるので逆効果です。
・「これは何の匂いでしょうか?」とクイズ形式にはしないこと!
②朝、晩など1日に2回以上やる。
③3か月~半年間は根気よく毎日続ける。
④もし匂いがわかるようになったら、別の匂いに変えて続けてみる
これら4種類の香りを朝晩それぞれ10秒ずつ嗅ぐ、というのを3か月~6ヶ月以上続けるという方法です。
鳥取大学の浦上教授は、さらにその方法をアレンジし、
朝:レモン・ローズマリー(集中力・記憶力向上)
夜:ラベンダー・スイートオレンジ(心身鎮静作用)
と朝晩で香りを使い分け、それぞれ10秒ずつ嗅ぐ、というトレーニング方法を推薦しています。
生活の木さんでは、嗅覚トレーニング専用のアロマセットも販売されているので初心者でもトレーニングしやすくなっていますよ!
「これは○○の香りだよ」と意識して深く吸い込みながら嗅いでもらうとさらに効果的です。
最初は全くにおいがわからないかもしれませんが、少しずつわかってくることがあります!
なお、本人の好きなもの(例:コーヒー・香水・お花など)の香りも同じように意識して毎日嗅いでもらうと良いですよ。
ちなみにうちでは、無印良品のフレグランスミストをコットンに浸したり枕にひとふりして母の嗅覚トレーニングしつつ、自分にもシュッシュッして癒されています♪
無印良品のフレグランスミストは肌にも使えるため、コロンのように身体にふりかけたり、枕やカーテンなどにひとふきしたり、という使い方もできて使いやすいですよ♪
まとめ
「最近、においがわからない・・・」
そんな嗅覚障害は、コロナの後遺症の他にも認知症やパーキンソン病の初期症状として現れることがあることが知られています。
しかし早期ならば、嗅覚障害はトレーニング次第で回復の見込みがあります!
そこで今日は嗅覚トレーニングである『嗅覚刺激法』のやり方をご紹介させていただきました。
必ずしも準備するものはアロマオイルでなくてもOKなので、すぐに試してみたい人はまず身近なもので香りの強い物をいくつか準備し1日2回、3ヶ月以上続けてみましょう!
我が家の認知症の母にも現在1週間ぐらい続けており、まだまだ効果はわかりませんがまた報告したいと思います!
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